最近読んだ本で最も面白いです。
とうとう、先日『山際淳司―スポーツ・ノンフィクション傑作集成』をヤフオクで落札しました。

今から十年前、僕がライターになろうと藻掻いているとき。心の支えが山際さんでした。
この本がどうしても欲しかった…けれども高い。なおかつ現在、流通していない。こうなったらもっと欲しくなる。

それを手に入れました。

分厚いです。

ちびちびと読んでいます。
僕は断然、三島由紀夫を推します。

作家活動以外の部分で話題に事欠かなかった方だったそうですが、作品ももちろんしっかりとしたものを書かれています。
何がすごいって、純文学と言われる堅苦しい作品と並行しながら大衆小説を書いているという、「筆」の多さ。
『禁色』を書いている傍ら『にっぽん製』、『豊饒の海』を書きながら『複雑な彼』『夜会服』を書いています。

『にっぽん製』『複雑な彼』『夜会服』が最近、角川文庫から再発されています。
『潮騒』『金閣寺』『仮面の告白』などが三島由紀夫だとお思いの方、角川から再発された作品をお読み下さい。

きっとあなたの三島由紀夫像がぶち壊されるはずです。

一九八四年

2010年8月7日 読書
まずは下のYou tubeを。
http://www.youtube.com/watch?v=078yh5N_4OE

初期・氷室のPVは物語性があって芸術的にも完成度は高いです。
これは僕が好きな初期・氷室京介の『Misty』のPVです。確か『NEO FASCIO』のころ。時代は東西冷戦が集結し、東欧諸国の国家体制が変革を遂げ、ソ連が崩壊する時代です。一方で、天安門事件も起きます。
その状況を嘲笑うかのようなPV。氷室があたかも独裁者という設定。
(自身もインタビューに答えていましたが、「NEO FASCIO」は当時、無条件で売れていくヒットチャートに対する皮肉でもあったようです)

で、このPVには元ネタがあったようです。

それがジョージ・オーウェルの『一九八四年』。
そう、村上春樹『1Q84』で話題になった本です。
ジョージ・オーウェルの『一九八四年』はまさに、独裁に対する風刺小説。

村上春樹ブームに乗っかるようで、『一九八四年』を手に取ろうとは思わなかったのですが、この手の小説は好きなので、読んでみようと思います。
ただいま移動中で読んでいるのが、ガルシア=マルケスの自伝『生きて、語り伝える』です。『百年の孤独』で有名ですよね。
670ページにもおよぶ大作ですが、まだまだ途中らしいです。
彼を知ったのはある日系ブラジル人との出会いからでした。彼と出会わなければマルケスやフォークナーはおろか、中上健次や大江健三郎も読まなかったでしょう。

人生を豊かにする一つに読書は欠かせないと思います。
ある本が人生の羅針盤になることもあるでしょう。
本離れなどと言われて久しい昨今。
本ほど人生を豊かにし、楽しい娯楽はないと思います。